「本来の自分を取り戻す」が始まる日
平成最後の昭和の日に、故郷である名古屋へ。
現住まいの近くで私に合う美容院がなかなか見つからない。それならば仕方ないというか、帰る理由にもなると、贅沢だけれど名古屋の美容院へ行っている。
美容院で、たわいもない話をしながら、カラーが抜けてしまっていた髪の毛をいつもとは違うカラーにしてみた。普段のわたしは、少しだけブラウンにカラーリングしてもらうのだが、今回は違う。会社でどう思われるかわからない。でも、そんなのはどうでもいい。わたしがしたい色にしよう。前からしてみたいと思っていた抑えめのダークグリーンにした。少しだけアッシュにもした。雰囲気は、ちょっとだけロック。
元来ロックな気持ち、いわゆる反抗的というか反骨精神を持っているわたし。心はロックで男前でも、外見はしおらしくおとなしく見えるらしい。そして地味なアジア人特有の顔だ。鼻が低く、凹凸もなくのっぺりとしており、あいにく整った顔とは言い難い。だから、似合っているのかはわからない。いや、似合っていない、と思う。美容院のスタッフの皆さんには「いい感じ」と言われた。心の中で、そりゃそう言わないといけませんよね、とツッコミつつも、いや、見慣れてきたら似合うかも、そうだそうだ。と自ら慰めている。
少しだけ名古屋駅をふらつき、味噌カツ定食を食べて、現住まいである大阪へ在来線でのんびり戻ることにした。
短い名古屋滞在だったけれど、ヒューマンデザインによると、今日から「本来の自分を取り戻す」ということになっている。それもあって美容院に行ったのだ。
「獣になれない私たち」というドラマの中で、主人公である晶ちゃんが、普段はオフィスカジュアルな服装なのに、反抗的な服装をして、社長に業務内容の改善を直談判をしていた。
もしかしたら、わたしも同じ心持ちなのかもしれない。
まず、格好から。
これって女性にはかなり重要で、格好から気持ちって変わるもの。これまでの自分をくつがえし、本来の自分を取り戻すっていう作業が、わたしにとっては、髪の毛の色を変えることだったのかもしれない。
平成から令和に変わる。
日本人であれば大切な節目だ。
天皇が変わるということは、国に変化が訪れるということだとわたしは思っている。
どう変化していくか。
どう自分を取り戻すのか。
名古屋に戻るか。大阪に留まるか。
ここ数年で自然に決まるのかもしれないし、強引に決まるのかもしれない。
その中でわたしはどんな選択をし、どんな人生を歩むことになるのか。
ちょっとこわいけれど、髪の色を変えたことで少しだけ勇気が出てる気もするんだ。